黒字部分はゲノム編集部門側が担当し、赤字部分は依頼者側に実施して頂きます。

ES細胞を使用する場合

 1. px459(guide RNA, Cas9発現vector)とノックイン(KI)の場合はdonor vectorを作製する。ベクターのデザインについては、あらかじめご相談ください。

 2. px459(+donor vector)をES細胞に導入して薬剤選択を実施。約100クローンをピックアップして増殖、凍結保存すると同時にスクリーニング用ゲノムDNAを調整する。

 3. PCR(短腕, 長腕)により相同組換え体をスクリーニングする。PCR酵素は長鎖DNAの増幅効率の高いもの(KOD-FX など)を使用してください。

 4. 相同組換えしたクローンを再培養し、凍結保存すると同時に確認用(PCR, シークエンス)ゲノムDNAを調整する。

 5. PCR(短腕、長腕)により選別したクローンが正しいか再確認すると同時に、PCR産物をクローニングして組み換え部分の配列を確認する。

 6. 相同組換えしたES細胞の核型をチェックする。

 7. インジェクションするクローンを3~4個程度選択する。

 8. ES細胞を8細胞期の胚にインジェクションし、偽妊娠マウスに移植する。出産後は離乳まで飼育し、依頼者に引き渡す。

 9. 交配により生殖系列への寄与を確認し、ノックアウト(KO)マウスを作製する。

 

受精卵を使用する場合

 1. donor Vectorを作製する。但し、そのデザインについては、あらかじめご相談ください。合成DNA(donor DNA用)および合成RNA(crRNA用)のみを使用する場合には、基本的にゲノム編集部門で注文します。

 2. ゲノム編集マテリアルを調整して、前核期胚にインジェクション。2細胞期胚を偽妊娠マウスに移植する。出産後は離乳まで飼育し、依頼者に引き渡す。

 3. PCRおよびPCR産物をクローニングして組み換え部分の配列を確認することによりKOマウスおよびKIマウスをスクリーニングする。交配により生殖系列への寄与を確認し、KOマウスおよびKIマウスを作製する。